2013年5月19日日曜日

渡辺恒雄読売新聞会長兼主筆の違法行為を警視総監が指示(週刊文春より)


とある何気ない新卒の社員の何気ない質問に対する、質問者の心を考えない残念な回答。完全に自分で考える能力を失っているのではないだろうか。まるで大手新聞信者さながらだ。

ということで実は、「Yomiuri Onlineのコメントにかいま見る読者層」というタイトルでメモろうと思っていたのだが、

「ところでナベツネ氏が名誉毀損で告訴されたあれはどうなっただろ?」

とググってみたら、それとは関係ない驚きの記事を週刊文春Webで見つけてしまったのでメモ。

要は免許更新の際、違法なズルをしたらしいのだが、問題なのはここ。

(以下週刊文春Webより引用)

警視総監から「できる限りのことはやってやれ」と指示を受けていた

(以上引用おわり)

渡辺氏の素行はさておき、警視総監のそれは、明らかに職権乱用ではないか。ちょっとした言葉のあやで大臣なら直ぐクビになるのだから、警視総監も即刻退任してもらいたいし、そもそも検察が然るべき訴えを起こすべきではないのか。

これに対し、J-CASTニュースによると、

(以下J-CASTニュースより引用)
読売新聞東京本社は、週刊文春側及び記録の盗み出し・捏造等にかかわった人物に対し、刑事、民事両面から法的措置を適宜、講じていく所存です

(以上引用おわり)


だそうだ。

ところがこのJ-CASTニュースには文春への回答と矛盾する記述がある。

(以下J-CASTニュースより引用)

2004年も01年も所定通りに教習所に出向いて高齢者講習を受けており、「警視庁に不正な依頼をしたことも一切ない」「不正行為の事実はまったくない」と完全否定した。

(以上引用おわり)


これに対して文春には、

(以下週刊文春Webより引用)

当時の警視総監、交通総務課長は日記の記述を否定。渡辺氏、読売新聞は次のように回答した。

「なんか、おじさんの話を1時間くらいだったかな。あれこれ話を聞いて。そんな目くそ鼻くそのこと、何を言っているのかね」(渡辺氏)

 「(2004年の免許更新の際は)待ち時間等の都合をつけてもらったので、比較的短時間で終わったが、一般的にも待ち時間等がなければ短時間で済むと聞いており、質問に『3時間以上が必要』とあるのは実態と食い違っている。警視庁幹部ら警察関係者に何かを依頼した事実は一切ない」(読売新聞グループ本社広報部)

  道路交通法施行規則には、〈高齢者講習の講習時間は、三時間とすること〉と明記されており、今回改めて警察庁広報室に確認したところ、「高齢者講習は、3時間というのが決まりです。これは2004年当時であっても変わりありませんし、これに例外を認めるような規定もありません」と回答している。

 (以上引用おわり)

と答えている。

いずれも読売自身が3時間の講習を受けていないことを自ら認めているではないか。そしてそれは違法であり、例外を認める規定はない、と警察広報が回答しているのだ。

読売のいう怪文書の真贋はさておき、自らが認める内容において、違法行為があったのは事実なのであり、それを違法でないとしている時点で、新聞社としての資格が無いと思って何か問題があるだろうか。


また、この事件の中で、事実だとすれば、最も罪が重いのは、

「警視総監が便宜を図るよう指示した」

ことだろう。であれば、新聞社たるもの、

「百歩譲って一民間企業のトップである渡辺ごときがあらぬ風評を受けるのはまだしも、こともあろうに世界に冠たる法治国家である日本警察のトップである警視総監が罪を犯したかのような事実のねつ造は断じて許せない」

などといった、最も重要な問題に焦点を当てるべきだろう。そうすれば他のことなど、撮るに足らない、それこそ渡辺氏が言ったとされる、目くそ鼻くそレベルで済ましたくなる印象を与えることが出来ただろう。

とは言え、高齢者教習は、悲惨な事故の教訓から生まれた法規制であって、目くそ鼻くそなどではない。文春側は、この一見軽微な狡と思われがちな高齢者運転に対する規制が、どのような悲惨な社会問題をはらんでいるのか、触れた上で、渡辺氏の言動が如何に新聞社のトップとして相応しくないものであるか、糾弾すべきだった。

ただしWeb版を見ただけなので、雑誌版にはそこまで追求があったのかもしれないが、もしそうだとしたら今のご時世、ちょっと、それはそれでおかしいと思う。


この記事はもう半年前(2012年11月)なので、本当に刑事告発されているのかどうか、白黒ついていてもよさそうなものだが、検索してもそうした事実は浮かび上がってこない。

(2013/5/23追記)
警察への見返りだろうか。

武井壮さんが車で信号待ち中、バックしてきた警察車両に車の横に追突されるという事故があった。この事故で武井壮さんの車、ポルシェはドアだか車の横だかが凹んだとのこと。武井壮さんは気丈に「自分の身体は超頑丈なのでまったく怪我はありません。当たったのが車で良かった。生身の僕に当たっていたら、警察車両が大破していたでしょう」というようなこと(この通りの文言ではない)を冗談混じりに語っていたらしいが、これを夕方の報道番組「news every」内で18:30とか18:40とかぐらいの時間から、10個ぐらいのニュースをその一覧をバックに出しつつ、1つづつ紹介して行くコーナーの中で報道したのだが、そのタイトルがなんと、

「武井壮さんポルシェで事故」

である。

これではまるで武井さんが事故を起こした責任者と言わんがばかりだ。その上、肝心な「警察」の文字は何処にも入っていない。

無論、ニュース本文では先に述べた冗談混じりのコメントも含め、それなりの確度で報道はした。しかしこのニュースタイトルは、このコーナーを通してバックに一覧として表示され続けるわけで、例えば晩飯を食いにラーメン屋さんに入り、このタイトルだけを観た人も恐らくいるだろう。そういう人たちには、まるで正反対の誤報である。

そもそも読売新聞のTV局なのであるから、娯楽番組はいざ知らず、ニュース報道でこうした誤報まがいのタイトルを掲げるなど、あり得るだろうか。

それどころか、渡辺氏の不正問題のタイトルに関しては、読売新聞側が、タイトルが誤解を有むとして講義し、文春側が黒塗りで訂正した、と自慢げに話しているではないか。

つまり、見出しの重要性を十分認識し、自らが被告発者の場合は猛然と抗議しているのだ。これを自分本位と言わずして、何と言おう。報道の客観性などみじんも無いと言わざるを得ないではないか。

もっとも渡辺会長にかかれば、こうした些細な操作など、目くそ鼻くそなのかもしれないが。であれば、きちんと報道したまえ。もっと、鏡のように、美しく、一点の曇りも無く。





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