2013年1月12日土曜日

雲の上の人

例えば星新一さん。

確か中学生ぐらいだったと思う。知ったきっかけは忘れてしまったが、兄に教えられたのではなかったか。初めて読んだのは『ボッコちゃん』だと思う。数年前にすでに他界されたのを、近所の路肩の掲示板の個展の案内で知った。そのときは驚いたが、一度もお会い出来なかったことについては何も思わなかった。

だが今日になって、以前から気になっていた、通話の途中にCMが入る無料電話の話、あれが何だったかが、どうしても知りたくなってググっているうち、「星コン」と呼ばれるファンの集いに、星さんも積極的に参加されたという話を、氏の公式サイトで見つけた途端、「自分にも星新一さんに会うチャンスはあったんだ」ということに初めて気がついた。

自分にとって、星新一さんは、いわゆる雲の上の存在であり、実際自分の頭の中では、雲の上にいる人なので、お会いする、などということは初めからあり得ない、空想でもあり得ないことだったのだが、そうあるべき理由はもちろんない。ただしかし、それはそれで、自分の中では理にかなった事と同じように、呼吸することが無意識であるかのごとく、当然のようにそうなっている。

自分の中には他にも沢山の雲の上の人がいる(ような気がするが今誰とは浮かばない)。それはもうやめたほうがいい。

Princeが2007年のロンドンでのライブの中で、自分も昔は普通の人で、今も自分は変わってないけど、周りが変わってしまった、と言っている。彼を雲の上に住まわせているのは自分なのだ。

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